折鰭樹上メダカ
樹池の蚊の幼虫や水に落ちた小さな昆虫を捕食する。幅広い胸びれを体に畳み、姿勢を保って濡れた枝を短く跳び越える。その間、湿った鰓ぶたを閉じられる。海で滑空するトビウオではなく、近い淡水池を渡る魚だ。乾いた切れ目では二度短く跳んで止まった。卵は越流葉の裏に付着する。浅い水路に水がゆっくり戻ると、一匹が自分で通り抜けた。人は運びも追い立てもしなかった。

観察区分現地観察
初遭遇地点第 03 · 第03日 · 折鰭の樹池
生息地ギアナ樹冠雲港の南東に広がる巨木の樹冠緩衝帯。枝分かれに淡水の宙吊り池ができ、中層の浅い水路が濡れた枝に沿って隣の池へ続く。古いロケット発射場から離れた場所で、方とKもオオカワウソの育児水路の立入禁止線を守る。
派生形態体長約五センチの透明な幼魚と、約三十センチの褐緑色の成魚。各樹池に小さな群れが別々に暮らす。第03日に追ったのは池を渡ろうとした一匹で、群れの一斉移動ではない。
生息地と環境のしくみ
ギアナ樹冠雲港の南東に広がる巨木の樹冠緩衝帯。枝分かれに淡水の宙吊り池ができ、中層の浅い水路が濡れた枝に沿って隣の池へ続く。古いロケット発射場から離れた場所で、方とKもオオカワウソの育児水路の立入禁止線を守る。。季節性の逆雨で霧の雫が一時的に上昇する。枝の陰、葉の水路、間欠的な越流が本来は樹冠の三層の水位をつないでいる。雲港のセンサーが自然の水の戻りを漏水と誤認し、種子庫の連続揚水と自動門の閉鎖で中層の通路を断った。隣り合う樹池の間では枝沿いの水路が乾き、越流葉の裏に付いた魚卵は下がった水位より上に残された。濡れた道が消えると魚も池を渡らない。方とKは門の開く向きを自然の勾配に合わせ、一方の池からもう一方へ水を一気に流さず、浅い流れを少しずつ戻す。
逆雨の樹冠貯水林へ ↗行動と生態機能
樹池の蚊の幼虫や水に落ちた小さな昆虫を捕食する。幅広い胸びれを体に畳み、姿勢を保って濡れた枝を短く跳び越える。その間、湿った鰓ぶたを閉じられる。海で滑空するトビウオではなく、近い淡水池を渡る魚だ。乾いた切れ目では二度短く跳んで止まった。卵は越流葉の裏に付着する。浅い水路に水がゆっくり戻ると、一匹が自分で通り抜けた。人は運びも追い立てもしなかった。
蚊の幼虫や落下昆虫を食べ、樹池とその上の昆虫を結ぶ。卵の高さと渡れなくなった位置が、中層の越流の断絶を示す。通水後の一匹の移動は確認できる反応だが、森全体が回復した証拠にはしない。
形態と識別
体長約五センチの透明な幼魚と、約三十センチの褐緑色の成魚。各樹池に小さな群れが別々に暮らす。第03日に追ったのは池を渡ろうとした一匹で、群れの一斉移動ではない。
- 成魚は体長約三十センチで、つやを抑えた褐緑色の鱗。幼魚は約五センチで透明
- 短い跳躍の前に体へ畳む、幅広い胸びれ
- 濡れた枝を渡る間だけ閉じられる、湿った鰓ぶた
- 下がった水位より上の越流葉の裏に付着した魚卵
- 長く飛ばず、乾いた枝水路の手前で止まる
観察原則
方は卵、水位、風向、魚の反応を安全な距離から記録する。Kは退路のある樹橋側に立ち、人間が設けた門と揚水設定だけを変える。魚を捕まえたり移したり、跳躍させるために驚かせたりしない。一度渡れたことだけで生態系全体の回復を宣言しない。
折鰭の樹池でKは能動追跡を止めた。一匹が胸びれを畳んで隣の池へ二度跳ぼうとし、乾いた枝水路の前で止まる。方は安全な樹橋から水位と風向を測った。葉の裏の卵は下がった水位より上に残されていた。跳躍力の不足ではなく、水路の断絶を示す二つの手掛かりだった。