LIVING SPECIMEN INDEX

生態図鑑

怪物とは、人間が未知に与えた名前にすぎない。ここでは彼らの本当の暮らしを記録する。

鏡羽潮鷺01
群生する渉禽類低危険

鏡羽潮鷺

群れは整備用ブイに集まり、鏡面状の鉱物羽でドームの朝日を反射させて魚を浅瀬へ追い込む。驚くと翼の反射で眩光を放ち、その隙に退避する。

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塩脈角鹿02
湿地性のシカ類中危険

塩脈角鹿

古いコンクリートやケーブルから鉱物をなめ取り、余分な塩分を背に沿って析出させる。空洞のある角で地下配管の振動を捉える。旧式ポンプでは一頭の雄の結晶角が機械と共鳴し、その後、成獣は幼鹿を冠水地から安全な場所へ導いた。

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沈鐘嚢蛙群03
群生性の湿地両生類低危険度/環境上は高危険度

沈鐘嚢蛙群

水没した建造物に付着する。満潮時には数千匹が半透明の青銅色をした鐘形の喉袋を同期して膨らませ、水圧を示す。水圧を感知する側線と同期した鼓動が目に見える波紋を生み、その共鳴は腐食した金属を緩ませる。

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潮殻育母獣04
大型半水生草食獣高危険度

潮殻育母獣

成体雌は層状の背甲に淡水を蓄え、幼獣をその水場で休ませる。通常は攻撃的ではなく、幼獣か背甲の水場が脅かされた場合にだけ突進する。

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穹潮冠鯨05
神級の半水生濾過食獣神級

穹潮冠鯨

全長18メートルの成体に攻撃性はない。湿地で濾過摂食を行い、巨大な中空の冠角から低周波の歌を発して、多種の生物を古い潮道の移動経路へ集める。

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灰燼羅針貝06
群生性の火山性カサガイ低危険度

灰燼羅針貝

地熱亀裂の化学合成藻を歯舌で削り取って食べる。同心円状の殻板に磁鉄鉱が蓄積し、群落全体が見えない磁力線に沿って並び、磁極が反転すると一斉に方向を変える。

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熱脈霧海燕07
地熱霧に適応したアリューシャ系の小型ウミツバメ低危険度

熱脈霧海燕

群れは距離を保ちながら地熱霧の中を滑空し、異常域に入る前に最も暖かい噴気柱を避ける。群れが一斉に旋回するたびに柔らかな静電気の光輪が現れ、廃アンテナ群の方向からセンサーのスパイクが返る。

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磁気ヒゲ礁ガニ08
磁化した潮間帯に適応した甲幅約一メートルの礁ガニ中危険度

磁気ヒゲ礁ガニ

二本の長い磁気感知ヒゲで、干潮後のカサガイの卵、藻塊、腐植を探す。廃棄された殻を巣穴の入口へ引き込み、黒砂を安定させながら決まった運搬路を往復する。警戒はするが攻撃せず、観察者が道を空けると作業を続ける。群れで殻を交換するときは、短い金属音の波が生じる。

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溶岩稜磁気アザラシ09
磁性鉱物の背稜を持つ全長約四メートルの地熱性アザラシ高危険度

溶岩稜磁気アザラシ

礁ガニや冷水魚を捕食する。成獣の雌は暖泉の育幼湾を共同で守り、接近者には突進せず、ひれで水面を打ち、低く鳴き、水路を塞いで警告する。最後の幼獣が温水池へ戻るまで見守り、観察者が上方の迂回路へ移ると警戒を解いて視線を外す。

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雷天蓋オニイトマキエイ10
翼幅約三十メートルで、空と海の両方を移動する濾過食性の巨エイ神級。攻撃性はないが、峡湾全体の磁場、気流、航路を変える力を持つ

雷天蓋オニイトマキエイ

海面と蒸気層に漂う発光性の磁気藻を濾過摂食する。峡湾で記録されたほかの四種を捕食せず、方とKにも攻撃性を示さない。レーダーの干渉パルスに進路を塞がれると、無理に通過せず天門の外で待つ。

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回折胞子グモ11
手のひらほどの回折性円網グモ低危険度

回折胞子グモ

8本の脚をウェハーガラス葉の縁に固定し、整った放射状の網を張る。退役試験区の小型飛翔昆虫を捕食するが、方やKを威嚇しない。網に付着した菌胞子は、群れが網を張り直すたびに林床の新しい亀裂へ運ばれる。

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脈光耳ウサギ12
放熱性の光脈を耳に持つ小型の核災後ウサギ低危険度

脈光耳ウサギ

電藻ゴケと菌環の若芽を食べる。偽の露光パルスが来る12秒前には、群れ全体が長い耳を伏せ、冷却水路へ退避する。観察者へ向かうのではなく過熱した光帯を避け、方とKが空けた通路を静かに抜ける。

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晶槽ヨロイホリ獣13
全長約1.5メートルの装甲性掘穴哺乳類中度警戒

晶槽ヨロイホリ獣

幅広い掘削爪と、感覚器官の発達した丸い鼻先で、退役したウェハーの溝を掘り返す。方やKを威嚇しない。観察者が新しい入口と育幼洞を避ければ、成体は距離を保ったまま掘削を続ける。やがて群れは、新しい土の下から脈動する光ファイバーを露出させる。

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稜冠守巣雉14
光を反射する冠羽を持つ、核災害後の森林に生きる大型キジ高危険度

稜冠守巣雉

成鳥は協力して繁殖地を守る。プリズム状の冠羽を広げ、低周波で鳴き、進入路を塞いで境界を示す。観察者が反射光の線の外で止まれば、攻撃する必要はない。方とKが遠回りの無光経路へ移ると、成鳥は冠羽をたたみ、営巣域は静かになる。

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層光天蓋ガ15
翅を広げると約25メートルになる、神級に分類された回遊性の巨大ガ神級。攻撃性はないが、保護帯の光周期と生物活動を再調整できる

層光天蓋ガ

ガは方やKに近づかず、捕食行動も見せない。ドームの結露水に含まれる微細藻類と高空の胞子を食べながら、樹冠上を滑空する。Kが試験ループを止めても翅脈は速まらず、ゆっくりと本来のリズムに戻ってから天井を通過する。

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音砂針エビ16
石英質の額角を持つ、前腕ほどの透明な掃除エビ低危険度

音砂針エビ

細長い石英質の額角で、膜の表面に付いた微細藻類と音砂を梳き取る。高周波ソナーが届く直前、腹側の淡い青緑色の感知毛が一斉に伏せる。その後、群れは決まったリズムで人工礁の孔へ潜り込む。方やKを威嚇せず、能動パルスが止まれば掃除を再開する。

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カーテンヒレ藻ダイ17
カーテン状の背びれを持つ、全長約50センチメートルの銀青色の藻食魚低危険度

カーテンヒレ藻ダイ

柔らかな背びれを連動させ、漂う藻片を食べる。生きたエネルギー膜はかじらない。偽ソナーによって導水門が開くと、群れ全体が逆流方向へ向きを変える。Kが門を手動制御へ戻した後は、自ら自然な暖流を選び、胞子嚢を礁へ運び続ける。

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アンカーホール造礁ガニ18
鈍い築礁バサミを持つ、甲幅約1メートルのコバルト黒色の造礁ガニ中度警戒

アンカーホール造礁ガニ

頑丈な6本の歩脚で流れに耐え、2本の鈍いハサミで空の殻、鉱物化した藻、剥がれたケーブル繊維を押し固める。緩流の通路となる孔は開けたままにし、最も強い反復パルスに面した孔を閉じる。警戒心は強いが方やKを攻撃せず、二人が育幼域の中心部に入らなければ築礁を続ける。

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反響帆ウナギ19
半透明の音響帆と青い側線節を持つ、単独行動性の全長6メートルの深海ウナギ高危険級

反響帆ウナギ

傷ついた魚と深海溝の頭足類を食べる。普段は浮遊都市に近づかない。ソナーが過負荷になると、露出した音場を横切らず、強い反射点で動きを止める。今回の個体は、方とKが能動ソナーを切り、建物の陰へ退いて警戒範囲の外に留まると、二人を追わずにその場を守り続けた。

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調和潮水先イルカ群20
半透明の共鳴冠を持つ体長4メートルの水先イルカ、3家族で構成される知性ある群れ神級。攻撃性はないが、浮遊都市群の換錨、海溝回避、生態航路は群れが共有する音環境に依存する

調和潮水先イルカ群

都市の命令には従わず、航路内の主要4種を捕食しない。各家族が低周波合唱の異なる声部を受け持つ。群れ、育幼礁、共有生態航路を同時に守れる場合だけ浮遊都市を先導する。今回も落ち着いたまま偽の航路を拒み、人間側のフィードバックが止まってから初めて水先を再開した。

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露脈菌糸ガ21
翅開長約40センチで、露を通す中空の翅脈と、酸を中和する腹部共生菌を持つ夜行性菌糸ガ低危険度

露脈菌糸ガ

夜行性で攻撃性はない。中空の翅脈に露を集め、発光菌花の蜜を吸い、湿った葉縁と乾いた林冠の亀裂の間で胞子を運ぶ。通常は降雨が始まるまで上流に留まる。今回は雨の前に移動し、上流側では翅脈の水分が少なく、胞子滴の分水嶺を越えてから集露が本来の状態へ戻った。

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虹嚢アマガエル22
幅広の吸盤を持ち、酸性を弱めた雨水を半透明の橙金色の喉の嚢に蓄える赤道性アマガエル低危険度

虹嚢アマガエル

警戒心はあるが、攻撃性はない。幅広の吸盤で湿った枝につかまり、菌バエやガの幼虫を捕食し、池の間で胞子と種子を運ぶ。今回は下流でしか鳴かなかった。カルシウム菌膜台地の活性膜上では捕食を続け、詰まっていた低流量の還流水門が開くと、最初の乾いた枝をすぐに渡り直した。

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根水路ヨロイガニ23
青黒い鉱物質の甲羅、6本の頑丈な歩脚、土を動かす2本の鈍いハサミを持つ甲幅約1メートルの陸生ガニ中度警戒級

根水路ヨロイガニ

落葉と菌類を選り分け、腐植をかき混ぜ、板根が密集する場所でも水が通るよう泥をアーチ状に押し固める。警戒心は強いが、攻撃はしない。脱皮期には清浄な水がある区画を守り、汚染側の開口部だけを閉じて、ほかの水路は残す。

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霧帆樹上トカゲ24
濃いオリーブ色の鱗、枝をつかむ長い指、重い平衡尾、霧を集めて気圧を感じる高い半透明の帆を持つ全長約5メートルの樹上トカゲ高危険度

霧帆樹上トカゲ

危険度の高い領域性捕食者だが、近づく相手には先に警告行動を取る。縄張りが乾くと帆を広げ、尾で幹を打ち、枝を塞ぐ。観察者が警戒中の枝橋の外で止まり、湿枝への退路を残せば追わない。今回も最後の安定した枝に留まり、方とKが直進路を捨てると追跡しなかった。

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季雨穹冠ゾウ群25
広い放熱耳、地下水を感じる幅広い足裏、苔と共生菌に覆われた穹冠状の背稜を持つ、肩高約8メートルの神級熱帯ゾウ群神級

季雨穹冠ゾウ群

群れに能動的な攻撃性はない。神級の危険はその規模にある。移動だけで島の林冠開口部、菌糸河の支流、種子分布が変わる。人間の集落ではなく、失われた地下水と種子回廊を追って進み、棲地の水分信号が戻れば自ら進路を変える。

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晶櫛流クシクラゲ26
8列の短い虹色櫛板を持ち、流速と懸濁粒子に合わせて運動リズムを変える、長い触手のない透明な楕円形クシクラゲ低危険度

晶櫛流クシクラゲ

プランクトンを摂食し、長い触手を持たず、静かに漂う。8列の短い櫛板は流速に合わせて動き、柔らかな光の帯を生む。金属懸濁粒子を含む戻り流には入らず、その外側にとどまる。人工的な干渉が消えると、自然な潮流に沿って向きを変える。

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砂冠礁ブダイ27
青緑色の鱗、くすんだ金色の額冠、閉じた嘴状歯板、暗色の櫂形の尾鰭を持つ、全長約50センチの礁棲ブダイ中危険度

砂冠礁ブダイ

閉じた嘴状歯板で礁面の藻を削り取り、摂食後に炭酸塩砂を排出する。群れは穏やかにまとまり、礁材採取の振動が届かない藻面だけを選んで食べる。低周波ドリルが停止すると、自ら旧藻場へ戻り、砂帯と海草の育幼回廊を再びつなぎ始める。

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閘孔礁織りダコ28
腕を広げた幅が約2メートルあり、温かな赤褐色の艶消し皮膚、8本の腕、淡い青緑色の吸盤、柔軟な編み巣を持つ知性型の礁棲タコ知性種

閘孔礁織りダコ

8本の腕と淡い青緑色の吸盤を使い、潮圧の変化に合わせて柔軟な結び目を緩め、締め、組み直す。材料は空の貝殻、自然に落ちたサンゴ枝、海草繊維で、活礁を切ることはない。機械片が礁孔を詰まらせると、露出した入口を閉じながら、より安全な開口部で換水を保つ。警戒を続けるが、攻撃はしない。

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裂潮晶鰭ザメ29
流線形の体、濃い灰色の背、淡い腹、鉱物を思わせる控えめな紫色の背鰭稜を一本持つ全長8メートルの礁棲ザメ高危険級

裂潮晶鰭ザメ

外洋深溝に沿って穏やかに縄張りを巡回する。口を閉じたまま突進せずに向きを変え、一定の尾びれ運動と折り返しで中型魚群の分布を保つ。人間の施設へ自ら近づくことはない。反射標識が誤った浅い回廊を照らすと、そこへ入らずに折り返す。

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方舟脊マナティー群30
丸い吻、一対の前鰭、幅広い水平尾びれ、低く鉱化した背稜を持つ、全長10メートルの穏やかな多世代群神級。能動的な攻撃性はないが、群れの回遊は海草回廊と遊離礁片の分布を作り変える

方舟脊マナティー群

丸い吻で古い海草を選んで食べる。幅広い水平尾びれで活礁を傷つけずに遊離結晶片を動かし、低く鉱化した背稜で海草床の間に種子を運ぶ。閉ざされた切れ目の手前で止まり、水流が戻ると自ら回廊を選ぶ。能動的に攻撃しない。

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折雨帆イガイ31
非対称の藍灰色の殻、帆状に広がる上殻縁、淡い琥珀色の外套膜、根に固着する強い足糸を持つ、殻長約60センチの汽水性イガイ低危険度

折雨帆イガイ

幅広い上殻縁で緩やかな流れを鰓へ導く。逆向きの低周波圧力脈動が届く前に淡い琥珀色の外套膜を引き込み、群体全体が順に殻を閉じる。懸濁泥が根を覆う間は閉殻を続ける。ポンプの一系統が自然な潮位差へ戻ると、根冠に近い個体から開き、やがて群体全体が再び濾水を始める。

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浮種棘ヤマアラシ32
つやを抑えた栗褐色の棘毛、淡色で返しのない種子運搬用の棘先、幅広く開く湿地性の足、短い吻、浮力のある短い尾を持つ、全長約1メートルの半水棲ヤマアラシ低危険度

浮種棘ヤマアラシ

栗褐色の棘毛の先端は幅広く返しがなく、浮遊種子を傷つけずに運ぶ。大きく開く趾が筏と湿った根の間で体重を分散する。家族群は高い丘を貯種場所に使い、逆流で不安定になった根筏を避ける。ポンプ周期が落ちて筏が安定すると、追い立てられることなく戻り、洗い流された泥稜を越えて種子を運ぶ。

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季風花鼻オオコウモリ33
翼開長約1.8メートル、赤褐色の体毛、つやを抑えた濃オリーブ色の翼膜、淡色の葉状鼻葉、花粉を運ぶ胸の長毛を持つ大型花蜜食オオコウモリ中度警戒

季風花鼻オオコウモリ

群れは斜めに降る雨の間を低く滑空し、鼻葉で捉えた安定した風圧を手がかりに林冠経路を保つ。花蜜を吸うと、胸の長毛へ自然に花粉が付着する。塔脚の支柱が低周波振動を増幅すると、群れ全体が種子庫を迂回する。支柱が隔離されると雨間へ戻り、浮遊種子筏へ花粉を運ぶ。

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雷窓潮紋虎34
体長約4.5メートル、深い黄土色の体毛、枝分かれする炭色の潮紋、幅広い半水かきの前肢、両前腕の短い圧力感知毛を持つ極危険級のベンガルトラ系大型ネコ科極危険級

雷窓潮紋虎

母虎は口を閉じたまま、幼獣と高根線に留まり、ポンプ雑音で圧力場が乱れると前腕の感知毛を開き続ける。方やKを追うことはない。人工設備の退路が再開すると、母子は自ら離れる。立ち去る前に感知毛を水面へ伏せ、深水路のさらに大きな異常を示す最後の圧力リズムを残す。

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潰潮泥冠カバ35
全長18メートル、巨大な樽状の胴、鈍い頭部、嵐灰色の皮膚、黒い潮泥の冠板、圧力で膨らむ側腹嚢、根の傷が残る柱状の脚を持つ半水生カバ型巨獣災厄級

潰潮泥冠カバ

沈根水門へ突進するのではなく、その下から浮上する。巨大な背が浮根島全体を押し下げ、一度の呼吸で種子筏を弓なりにする。塞がれた放水路からは72秒ごとに圧力波が戻る。固定ポンプの周期が止まり、自然な退潮が水路へ入ると、個体は深い経路へ向きを変え、自力で離れる。

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硫冠チューブワーム群36
40センチメートルのつやを抑えた象牙色鉱物管に成体が入り、温かい塩水の流出部で控えめな緋色の鰓冠を広げる地熱性環形動物群低危険度

硫冠チューブワーム群

共生菌を通じて地熱性硫化物を取り込む環形動物である。磁器のような白い鉱物管は泉岸に固定されたまま、圧力上昇前に緋色の鰓冠だけを引き込める。収縮は最も熱い側から順に進み、目に見えない塩水の移動に方向を与える。冷水涵養が熱塩水を押さえると、外縁から群れごとに鰓冠を開く。

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塩白播種コガネ37
幅広いシャベル状の頭部、つやを抑えた乳白色と炭黒色の多孔質翅鞘、種子入りの糞球を塩殻上で転がす強い掘削脚を持つ、手のひらほどのフンコロガシ型昆虫中度警戒

塩白播種コガネ

成虫は幅広いシャベル状の頭部と強い掘削脚を使い、大型草食獣の糞と耐塩性の種子を密な球にまとめる。小群は繰り返し使う跡に沿って糞球を押し、下が空洞化して過熱した地面を避ける。冷たい涵養水が草隙へ届くと、先頭の1匹が湿った縁を何度か確かめてから渡り、後続は人に導かれず同じ線をたどる。

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冷泉盾鼻サイ38
角の代わりに幅広く平たい鼻盾を持ち、滑らかでつやを抑えた石板灰色の皮膚、両肩の低い銅色放熱板、泥地に適した幅広い足を備える全長5メートルの大型サイ高危険

冷泉盾鼻サイ

成獣は幅広い鼻盾で脆い塩殻をこじ開け、泉池を繰り返し掘り深める。肩沿いの低い銅色放熱板は体熱を冷泥へ逃がし、幅広い足は軟らかな地面に体重を分散する。幼獣を守る雌は乾いた池と幼獣の間に立つが、前進はしない。水が戻るまで待ち、自分の古い足跡をたどって、新しい浅池を幼獣も入れる広さまで押し広げる。

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裂紋震聴リカオン群39
細身で現実的なリカオン型の体、丸く大きな耳、つやを抑えた黄土・黒・白の斑、前足の琥珀色圧覚肉球を備え、間隔を保って中継する知性型犬科群知性型

裂紋震聴リカオン群

各個体は別々の溶岩台に立ち、前足で短い拍を打つ。鳴き声ではなく、警戒・通行・撤退の三種に分けた拍で情報を送る。先頭個体は両翼から安定した応答が戻るまで渡らない。成獣二頭が狭い稜線を先に確かめ、一頭が高所で拍を保ち、子連れの個体が最後に渡る。遠くのオオウシの低い声を聞くと、全頭が同じ方向を向き、順番に側稜へ退く。

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溶岩脈重冠オオウシ群40
全高十一メートルに達するアフリカのウシ科を原型とした巨体、重いスイギュウ型の骨格、左右へ大きく張り出す二重角冠、つやを抑えた炭色の皮膚、首沿いの淡い放熱窓、石のように硬い蹄底を備えた巨大な割れ蹄を持つ極危群極危

溶岩脈重冠オオウシ群

群れは二重角冠の共振で地下の熱脈を読む。首沿いの淡い窓から体熱を逃がし、巨大な割れ蹄で熱泥を越えながら、一歩ごとの圧を湿地全体へ分散する。偽の震動が幼獣を脅かすと、雄は突進せず、残った隙間へ横向きに立つ。通過時は幼獣が内側を歩き、成獣雌が角冠で硫黄泉の縁から隔て、雄が最後に高堤を離れる。

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断光ヒヨケムシ41
本来の八本脚、長い感覚用触肢、つやを抑えた琥珀色の体、暗色で短い鋏角、熱いガラス質地面に適応した幅広い足裏を持つ低危険のヒヨケムシ類低危険

断光ヒヨケムシ

長い触肢で地表温度の勾配を読み、陰の礫地でガラス塵ダニを捕食する。八本脚は連続した陰影内を進む。移動焦点が近づくと、触肢を上げ、前脚を引き、体を低くして、光が過ぎるまで一斉に止まる。網を張らず、サソリの尾も毒針も持たない。

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冷隙ハネジネズミ42
よく動く長い鼻、放熱用の幅広く薄い耳、つやを抑えた砂灰色の毛、跳躍に適した長い後肢、細い尾を持つ低危険度のハネジネズミ類低危険

冷隙ハネジネズミ

よく動く長い鼻で岩隙を探り、ヒヨケムシや昆虫の殻を見つける。幅広く血管の通った耳で熱を逃がし、腹毛に付いた耐乾性種子を夜露のある陰の岩隙へ運ぶ。通風口が塞がれると、家族は耳でかすかな風を拾い、鼻で石の隙間を調べる動作を交互に繰り返す。格子が外されて冷気が戻れば、人に誘導されることなく自ら通路を選ぶ。

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風簾灰首ダチョウ群43
灰色の長い裸首、力強い二本指の脚、つやを抑えた炭色の体羽、層状の砂金色の翼簾を持つ、体高三メートルの中危険度の不飛性走鳥群中危険

風簾灰首ダチョウ群

半円状の隊形を組み、成鳥が交代で層状の翼羽を遮熱簾のように開く。幼鳥と種砂斜面を影の中に保ち、力強い二本指の脚で黒ガラスの破片を越える。地表温度が実際に下がるまで動かない。嗉囊に運ばれた耐乾性種子は、群れが復旧した冷気線に沿って進む際、冷えた砂斜面へ落ちる。

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井紋道憶ラクダ群44
小型のこぶを一つ、ガラス破片に強い幅広の足裏、肋側の淡い放熱ひだ、喉下の共鳴嚢を持つ、体高四メートルの知性的な母系ヒトコブラクダ群知性

井紋道憶ラクダ群

風化した標の間で、母系の順序に従って立ち止まる。成体は喉下の共鳴嚢を下げ、短い低音を黒ガラスの斜面へ送り、正しい石の隙間から冷気が戻るのを待つ。幅広の足裏は、三つの冷井を結ぶ同心円状の路標を残す。地面の振動が完全に止まってから最年長の雌が最初の一歩を踏み出し、幼駝は浅い古い足跡をたどる。小型の夜行性動物が隊列の影に入るまで待つこともある。

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熾幕鏡割オオグマ45
嗅覚に優れた厚い吻、唇の内側に犬歯を収めた顎、中空の断熱毛束、肩の相変化蓄熱板、炭黒の放熱皮膚、巨大な吸熱性の足裏を持つ、体長十七メートルのアトラス熊科由来の肉食性災厄級オオグマ災厄

熾幕鏡割オオグマ

夜間は谷を下る冷風に運ばれる山麓の大型草食獣の臭いを追い、冷井の外縁で待ち伏せる。厚い吻を風上に向け、犬歯は閉じた唇の内側に収める。中空の毛束は寒暖差から体を守り、肩の相変化板は熱を蓄え、炭黒の皮膚は放熱し、巨大な足裏は地熱を吸う。過熱時には反復する踏み歩きが空の盆地の黒曜板を熱で割り、高温の対流を生む。冷気が戻ると踏み歩きをやめ、無人の冷たい谷を通って休眠窟へ戻る。

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極光帆ウミチョウ46
幅広く薄い二枚の翼足、乳白色の外套膜、橙青色のエネルギー貯蔵腺を持つ低危険度の変異翼足類軟体動物低危険

極光帆ウミチョウ

幅広く薄い二枚の翼足で氷の裏を滑るように進み、極光藻膜を食べる。乳白色の外套膜には橙青色のエネルギー貯蔵腺が一本見える。除氷パルスが来る前に群れは翼足を畳み、線を描いて沈む。最初の周波数がずれたケーブル接続部が停止し、槽が再び冷たく暗くなると、自ら翼足を広げて氷の裏を進む。

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暖隙陶髭ナマズ47
短く鈍い多孔質の陶髭を六本持ち、胸びれの付け根に向流式の熱交換袋を備えた中危険度の無鱗ナマズ型変異生物中危険

暖隙陶髭ナマズ

六本の短く鈍い多孔質の陶髭で塩分とケーブルの余熱を読み取る。胸びれの付け根にある向流式の熱交換袋は温かい塩水を腹側へ導く。氷下の環形動物や、裂け目に落ちた小型軟体動物を食べる。過熱した還流口へ近づいては天然の暖隙に戻り、同じ塩水の筋に沿って採餌を続ける。導流路を開いた後は、成魚が胸びれを静かに動かし、幼魚を後ろに伴ってケーブル井を通り抜けた。

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霜穿ち槌牙セイウチ群48
横に広い槌状の牙、密生した吻ひげ、胸腹部を低い区画に分ける厚い断熱脂肪層を持つ大型肉食性の変異セイウチ高危険

霜穿ち槌牙セイウチ群

成獣は横に広く平たい槌状の牙で呼吸孔の新しい氷を砕く。吻ひげで二枚貝や氷下の頭足類の潜む層を探る。砕けた貝殻と頭足類の嘴が、この場所での採餌を示した。母系家族は体を広い環状に並べて幼獣を内側に守り、方とKへ近づかずに薄氷上の通路を塞ぐ。除氷パルスが止まると、孔を守る雄が残る薄氷を砕き、家族は元から使っていた水路を幼獣とともに進んだ。

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塔輪ユキザル群49
短い尾、幅広い手、中空の白い肩毛を持つ寒地適応型のマカクに似た知能性霊長類知能性

塔輪ユキザル群

成獣は幅広い手で廃塔から落ちた陶製の絶縁リングを拾い、風向きに合わせて低い塔の横木に掛ける。短い尾は体の脇に寄せ、中空の白い肩毛で保温する。三種類の音程は風を避けられる雪穴、塩水の呼吸孔を回る道、シロフクロウの巡回境界より先へ進まない線を示す。幼獣は安全な横木のそばで音をまねる。新しい環は古い環を覆わず、世代をまたぐ避難経路を残す。三段の打音は除氷装置の作動時刻をセイウチや小動物にも伝える。塔線試験が音を覆うと幼獣数頭が台の縁で止まり、試験停止後には成獣が元の順番で環を鳴らした。群れは方とKに近寄らず、風を避けられる階段の一部を空けた。

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静圧シロフクロウ50
同心円状の気圧感知顔盤、切れ目なく連なる柔らかな縁の風切羽、二叉の尾の圧力舵を持つ大型肉食性シロフクロウ極度に危険

静圧シロフクロウ

同心円状の顔盤で気圧の変化を捉え、連なる柔らかな縁の風切羽で雪の稜の上の静かな層を身を低くしてほとんど音を立てずに滑空する。二叉の尾は塔の間で向きを変える圧力舵になる。暖かい裂け目の大型魚、海鳥、中型哺乳類を捕食する。育雛域を巡回するときの翼の吹き下ろしは雪庇を持ち上げ、退路を塞ぎうる。初遭遇時には最高救援塔で翼をたたんだまま、顔盤だけを周波数のずれた主ケーブルへ向けていた。人間のパルスが弱まるとケーブルを追うのをやめ、低い姿勢を解き、遠い塔沿いに育雛域へ戻った。

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雨脈リボンヒラムシ51
幅広く扁平な無節の体、流れを感じる低い頭部葉片二枚、腹面の細かな繊毛を持つ樹冠の扁形動物。ヒルの吸盤はない低危険度

雨脈リボンヒラムシ

幅広く無節の体を濡れた樹皮に密着させ、頭の低い二枚の葉片で流れを感じる。腹面の繊毛は菌膜と細片を消化溝へ運ぶ。逆雨で霧が上がると、水膜に逆らって複数の個体が向きを変える。雨脈の枝水路では、向きを変えた方向は上昇する水滴と反対だった。上昇霧滴口では、新しい菌膜と引いた水位の跡のそばで繊毛が同じ方向に動き続けた。第一越流葉門を遠隔でわずかに開くと、水膜が再び下り、ヒラムシは自然な還流線に沿って分散した。ヒルの吸盤も、殻も脚も持たない。

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鐘冠ナマケモノ52
前肢の三本の曲がった鉤爪と、鐘形の中空の肩毛を持つ樹冠性ナマケモノ中危険度

鐘冠ナマケモノ

長い前肢の鉤爪三本ずつで巨木の横枝をつかむ。肩の広い鐘形の中空毛が少量の雫を受け、一滴ずつ落とす。若葉を静かに食べ、方とKが作業している間も陰枝を離れない。緩やかな滴下は枝下の苔を潤し、葉の水路を通じて次の層へつながる。設備の調整に合わせて動くわけではない。

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折鰭樹上メダカ53
幅広く折り畳める胸びれと、閉じられる湿った鰓ぶたを持つ淡水性メダカの仲間中危険度

折鰭樹上メダカ

樹池の蚊の幼虫や水に落ちた小さな昆虫を捕食する。幅広い胸びれを体に畳み、姿勢を保って濡れた枝を短く跳び越える。その間、湿った鰓ぶたを閉じられる。海で滑空するトビウオではなく、近い淡水池を渡る魚だ。乾いた切れ目では二度短く跳んで止まった。卵は越流葉の裏に付着する。浅い水路に水がゆっくり戻ると、一匹が自分で通り抜けた。人は運びも追い立てもしなかった。

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拍節雲ミツバチ群54
腹の下に樹脂の鼓板を持ち、短く幅広い後脚で花粉を運ぶ針のないハチ知性あり

拍節雲ミツバチ群

針のないハチは腹の下にあるつやを抑えた樹脂の鼓板を自然の樹脂管に当て、三つに区切られた拍節を打つ。働きバチは短く幅広い後脚に花粉を付け、霧に包まれた花々の受粉を担う。群れは逆雨の風の時間帯と開花期を覚えている。揚水音に覆われると樹をまたぐ応答が途切れる。音が静まれば再び花を訪れ、遠くの巣から応答が戻り始める。一匹が群れの指揮者なのではなく、人に助けを求めているわけでもない。

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懸池裂け水かきオオカワウソ55
前脚の指の間に開閉できる水かきの裂片、密な防水毛、幅広く扁平な尾を持つ体長約四メートルの肉食性オオカワウソ極めて危険

懸池裂け水かきオオカワウソ

成獣は濡れた枝や貯水池をつなぐ越流の隙間で獲物を待つ。幅広い前脚の指の間にある水かきは裂片に分かれ、枝に足を掛けると開閉して縁から水が樹池へ落ちる。短く密な防水毛は水から上がっても寝ず、太く扁平な尾は水中で舵を取り、枝の水路を越える強い波を起こせる。魚の鱗、水鳥の羽、濡れた枝の痕跡から、中型の魚や水鳥を食べることが分かる。小型の樹上性哺乳類も獲物に含まれる。育児池の境界を巡り、方やKに近づかない。内側へ水が戻ると、幼獣を連れて自ら元の水路を泳いで帰る。

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滴鐘イワキクラゲ56
内側に柔らかな三層の杯状のひだを持つ、手のひら大の耳形の棚状菌低危険

滴鐘イワキクラゲ

霧の滴が内側の三層のひだにたまる。水圧に応じて外側のひだから緩み、次の層へ順に排滴する。目も脚も声もなく、人へ向かって動かない。菌糸は湿った朽木と苔岩に付着し、落葉と木を分解する。水と分解された有機物は根の回廊にゆっくり入り、ミノガの棲地を支える。

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霧肺バク57
短い鼻の先に二枚の肉質の弁、肩から肋にかけて幅広い呼吸ひだを持つ変異バク中危険

霧肺バク

短くしなやかな鼻の先では、幅広く連続した二枚の肉質の弁が、中央のはっきりしたくぼみを挟んで合わさる。滝霧を抜ける間だけ閉じる。肩と肋の幅広く浅いひだは皮膚とつながり、胸の動きに合わせてゆっくり平らになり、また寄る。突き出た気嚢はない。外縁で落果と若葉を食べ、苔岩の段へ種を運ぶ。霧圧が下がると、単独の成体は人に近づかず、上層の道で採食を再開する。

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垂れ簾ミノガ58
六本の短い胸脚を蓑口から出す、翅のないミノガ幼虫低危険

垂れ簾ミノガ

翅のない幼虫は頭と胸、六本の短い胸脚を、根の繊維と落葉繊維、少量の苔で編んだ細長い蓑巣から出す。垂直の根に生える苔を食べる。蓑口の柔らかな導水縁は霧滴を受け、下の岩段へ落とす。それぞれが別の蓑巣で暮らす。

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逆滝吸盤ハゼ59
腹鰭が癒合した吸着盤をもつ淡水性ハゼ中程度

逆滝吸盤ハゼ

鈍い頭のハゼは癒合した腹鰭の幅広く柔らかい吸着盤を濡れた岩に押しつける。短く丈夫な胸鰭で体を支え、隣り合う浅水路を少しずつ上りながら薄い藻膜を削って食べる。飛ぶことも無光の核心へ入ることもない。

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断滝圧冠カイマン60
外縁集水池で単独生活する大型肉食性カイマン極めて危険

断滝圧冠カイマン

低く幅広い吻と自然に並ぶ背中の骨板をもつ伏せ待ちの捕食者。眼の後ろに二本の感圧骨冠があり、扁平な尾の側縁には導流葉がある。水辺の中大型の魚や小型哺乳類を食べる。巣湾を巡る行動は方とKとは無関係だ。

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銅脈イワゴケ61
灰緑色の裂片が重なる葉状地衣類の共生体低危険

銅脈イワゴケ

幅広く滑らかな灰緑色の裂片が層をつくる。裏面の銅色の吸着脈と短い黒い固着糸が岩をつかみ、鉱山の外縁で微量金属を留める。霧が退くと乾湿の境に沿って広がる。目も脚もなく、観察者を追わない。

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霧段折翅キリギリス62
後翅を二段に畳み、草を食べる単独性のアンデス産キリギリス低危険

霧段折翅キリギリス

成体は後翅を二段に畳み、細長い触角と幅広く柔軟な後脚の跗節をもつ。冷たい霧に濡れた草を地面近くで食べる。強風が来ると翅を収めて岩の隙間に伏せ、柔らかな跗節で振動を受け流す。補修車の定周波数試験が止まると、一匹が草地へ戻って草を食べる。

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晶背アルパカ63
肩と背に低い角質の鉱化板をもつ、こぶのない小柄なアンデスの草食性ラクダ科動物中危険

晶背アルパカ

こぶのない体は引き締まり、肩から背にかけて低く幅広い角質の鉱化板が並ぶ。幅広い肺嚢が酸素の薄い斜面での呼吸を支え、二つに分かれた柔らかな蹄が濡れた草と石段に体重を分散する。短いスゲを食べ、霧の斜面に種を運ぶ。夕方には間隔を保った小群が、使われなくなった支線を避けて元の獣道を進む。

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雷索コンドル64
幅広い翼と羽毛のない首、空洞の導電性羽軸をもつ高山の腐肉食鳥中危険

雷索コンドル

幅広い翼と羽毛のない首は、遠くからでも見分けられる。空洞の導電性羽軸を伝わる微かな静電気は、上空の風の通り道で翼端から逃げる。草斜面と岩崖の上を巡り、自然に死んだ高山動物の残骸を食べて山の養分を循環させる。夕方、索道がしばらく静まった後、一羽が断崖の自然な還流風に乗って滑空する。

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霧角ジャガー65
アンデス高地にすむ大型の単独性肉食獣極めて危険

霧角ジャガー

短く厚い肩をもつ体を石段に低く寄せる。目の上の角のような二束は角ではなく硬いひげ。深い胸には低酸素に対応する酸素交換嚢があり、登るときは幅広く分かれた足裏が岩に広がる。風圧と岩の振動を読み、草斜面の境界を一頭で巡る。高地の岩ネズミを捕食し、群れから離れた草食獣の幼体を待ち伏せることもある。この観察では追跡や捕食は目撃していない。

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氷窓ケイ藻66
砕氷の入り江の薄氷の下で光合成するケイ藻の群落低危険

氷窓ケイ藻

左右非対称の舟形ケイ酸質殻には、幅広く透明な導光窓と、両端の丸い固着部がある。固着部は氷縁の裏側に付くが、光を遮るほど密な層にはならない。日光は窓を通って細胞に届く。群落の端から剥がれた細胞は自然の流れに乗り、浮標の定間隔の脈動に合わせて一斉に流れるわけではない。

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潮玻ウニ67
変異生物低危険

潮玻ウニ

潮玻ウニは静潮の砕氷外湾の生態系に属する。行動記録は戦闘ではなく観察として公開される。

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JOURNEY DISPATCH

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