氷窓ケイ藻
左右非対称の舟形ケイ酸質殻には、幅広く透明な導光窓と、両端の丸い固着部がある。固着部は氷縁の裏側に付くが、光を遮るほど密な層にはならない。日光は窓を通って細胞に届く。群落の端から剥がれた細胞は自然の流れに乗り、浮標の定間隔の脈動に合わせて一斉に流れるわけではない。

観察区分現地観察
初遭遇地点第 01 · 第01日 · 氷窓の縁
生息地フエゴ島の極夜観測所の外側、砕氷の入り江の氷縁の下。巨大なコンブと開水域に近い薄氷の裏側に、疎らな群落が付く。南極大陸棚の下に閉ざされた海域には入らない。
派生形態一枚ずつの薄い細胞、疎らな環をつくる群落、氷窓の下縁に自然に付着した群れ。
生息地と環境のしくみ
フエゴ島の極夜観測所の外側、砕氷の入り江の氷縁の下。巨大なコンブと開水域に近い薄氷の裏側に、疎らな群落が付く。南極大陸棚の下に閉ざされた海域には入らない。。古いソナー浮標の残存する固定低周波パルスが氷縁に沿って折り返す。藻帯の水流に影響する可能性はあるが、光の帯が途切れたことだけでは原因を決められない。方とKは水試料、光量、水流の向き、脈動の時刻を別々に比べる。群落の密度は氷下の光と流れの両方を映す。ケイ藻は弱い光で光合成を続け、剥がれた細胞は浮遊生物の食物網に入る。
静潮の砕氷外湾へ ↗行動と生態機能
左右非対称の舟形ケイ酸質殻には、幅広く透明な導光窓と、両端の丸い固着部がある。固着部は氷縁の裏側に付くが、光を遮るほど密な層にはならない。日光は窓を通って細胞に届く。群落の端から剥がれた細胞は自然の流れに乗り、浮標の定間隔の脈動に合わせて一斉に流れるわけではない。
外湾の一次生産者。導光窓に届く微光を、浮遊生物の食物網の土台へ変える。剥がれた細胞は浮遊生物の餌になる。群落の疎密は光と水流の変化を読む手掛かりだが、水試料と光量で確かめる必要がある。船渠の航路も緩流帯を避けて検討する。
形態と識別
一枚ずつの薄い細胞、疎らな環をつくる群落、氷窓の下縁に自然に付着した群れ。
- 淡い金色の縁が見えることもある、左右非対称の舟形ケイ酸質殻
- 殻の中央を広く通る透明な導光窓
- 氷縁の裏に付く、両端の丸い固着部
- 密な膜ではなく疎らな群落。剥がれた細胞は水流で運ばれる
観察原則
方とKは安全な岩岸に残り、受動式カメラを使う。薄氷に乗らず、氷縁も固着した細胞も動かさない。浮標の脈動を確定した原因と決めつけず、緩流帯の棲みかを船渠航路の検討に残す。
氷窓の縁で、透明な氷縁の下を走る光の帯が突然途切れた。方は岩岸から明暗の光量を測り、私は後ろで安全ロープを支えた。薄氷に乗ったり氷をめくったりせず、舟形の細胞を見分けた。