ハゼが止まった水線
方と私は外縁の乾いた台から下を見た。藻膜を削った跡が同じ高さで止まり、その下で一尾のハゼが濡れた岩に貼りついていた。あの線は魚が引いた境界ではなく、水の変化だった。

当日の観察
乾いた外縁の台から浅水路を見下ろし、長焦点で一尾を観察する。浮標の変更後、緩流の滝段で離れた水路を確かめる。
朝 · 逆滝の浅水路
私たちは浅水路を見下ろす乾いた台にとどまった。薄い藻膜の削り跡が同じ高さで途切れている。鈍い頭のハゼは腹側の広い吸着盤を濡れた岩に押しつけ、短い胸鰭で水膜に体を支えるが、その線を越えて上らない。方は手すり沿いに水位を記し、私は退路を見守った。連続する浮標の音波はまだ滝段を折り返していた。停滞線だけを記し、魚は驚かせない。
昼 · 藻膜の岩壁
長焦点で見ると、広く柔らかい吸着盤は癒合した腹鰭からできていた。水圧が一瞬変わると盤の縁が緩み、岩に貼り直してから鈍い口で薄い藻を削り続ける。方は遠い乾いた台で圧力差を確かめた。私は盤が緩む高さを一つずつ記す。削り跡は魚が進みたがらない印ではなく、水路が変わっている印だった。
夕方 · 緩流の滝段
私は外縁の浮標を間欠測位にし、音波の間に静かな時間を置いた。対岸の幾つかの浅水路では、ハゼが十分離れてそれぞれ濡れた岩を上り、戻った藻膜を食べていた。群れにはならない。方が長焦点レンズを下ろし、私は遠隔の低周波測位を続ける。水線はまた安定した細流に分かれた。一尾も動かさず、変えたのは私たちの測り方だけだ。
棲地の因果
浮標の音波と滝の還流で薄い浅水路が乱れる。瞬間的な圧力差でハゼの腹側の吸着盤が緩む高さと、藻膜の削り跡が途切れる高さが乱れた水線を示す。間欠測位の後は、別々の採餌路と細流が再び読める。
種の行動
淡水性ハゼは癒合した腹鰭の一枚の吸着盤、短い胸鰭、藻を削る鈍い口を使う。濡れた岩に貼り、緩め、貼り直し、別々の浅水路で採餌する。
「魚を運ぶ必要はなかった。私たちの測位の間隔を空ければよかった。」


