霧段折翅キリギリス
成体は後翅を二段に畳み、細長い触角と幅広く柔軟な後脚の跗節をもつ。冷たい霧に濡れた草を地面近くで食べる。強風が来ると翅を収めて岩の隙間に伏せ、柔らかな跗節で振動を受け流す。補修車の定周波数試験が止まると、一匹が草地へ戻って草を食べる。

観察区分現地観察
初遭遇地点第 02 · 第02日 · 折翅の草帯
生息地アンデスの霧港より上、古い索道の支柱に近い冷たい霧の段丘草地。立入禁止の雷雲塩湖には入らない。強風時には個体ごとに岩の隙間へ隠れ、群れをつくらない。
派生形態翅の短い幼体、手のひらほどの長さの成体、草地に離れて暮らす個体。集団はつくらない。
生息地と環境のしくみ
アンデスの霧港より上、古い索道の支柱に近い冷たい霧の段丘草地。立入禁止の雷雲塩湖には入らない。強風時には個体ごとに岩の隙間へ隠れ、群れをつくらない。。古い鉱道からの連続振動は索道の支柱を伝って草地の段丘へ届き、獣道と上空の風の通り道の観測値をずらす。鉱山からの滲出物は外縁の岩に生える地衣類が固定する。草の食痕が途切れる場所と幅広い後脚の跗節が留まる場所は、影響を受けた区間を探す手掛かりになる。ただし一つの痕跡だけで山全体は判断できない。方とKは風、石段、地衣類、草地、獣道、上空の風の通り道を照らし合わせ、棲地を避ける補修路を選ぶ。
雲梯の迂回鉱道へ ↗行動と生態機能
成体は後翅を二段に畳み、細長い触角と幅広く柔軟な後脚の跗節をもつ。冷たい霧に濡れた草を地面近くで食べる。強風が来ると翅を収めて岩の隙間に伏せ、柔らかな跗節で振動を受け流す。補修車の定周波数試験が止まると、一匹が草地へ戻って草を食べる。
まばらな糞粒が植物の成分を地衣類が守る薄い土へ戻す。食痕の途切れと後脚の休息地点は草地の変化を示すが、この生き物は鉱山の警報器でも設備故障の原因でもない。草帯を途切れさせなければ、ほかの生き物の通り道も残る。
形態と識別
翅の短い幼体、手のひらほどの長さの成体、草地に離れて暮らす個体。集団はつくらない。
- 手のひらほどの成体。つやを抑えたオリーブ色の体と二段に畳んだ後翅
- 細長い触角と幅広く柔らかな後脚の跗節。甲虫の硬い鞘翅はない
- 霧に濡れた草の地際の食痕と、岩の隙間に離れて残る足先の痕跡
- 個体は単独で暮らし、幼体の短い翅を群生の印とはしない
観察原則
方とKは安全な距離から観察し、退路を残す。個体に触れず、追い立てない。前日の記録とも照らし合わせ、山の変化をすべて古い鉱道のせいにしない。補修路のほうを草帯の棲地から離せる。
朝、折翅の草帯では古い索道支柱のそばで草の食痕が途切れた。方は葉の切れ目を追い、私は一段高い道から風向きを確かめた。一匹の幅広い後脚が見えたので、安全な距離から場所を記した。